天授庵 (2018.10)

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京都市左京区

2018年春、親の介護が進む中で、大阪と大津の往復の間に、よく京都に寄り道しました。

思い起こせば、この年の秋は、もっとも頻繁に写真を撮っていたかもしれません。

 

京都の叔母が住んでいた南禅寺周辺は、そうした中でも非常に多く足を運んだところでした。

 

南禅寺塔頭寺院天授庵。

紅葉の季節が特に綺麗とされますが、門を入ったところから漂う空気は、私のざわついた心を静かに収めたのでした。いきなり見える座敷(書院)越しに見える紅葉の映える中庭。そこには池泉回遊式(ちせんかいゆうしき)の庭園があり、思わず息をのみます。

本堂の回廊から眺める石庭は枯山水庭園で、白砂の庭を苔で縁取られ、ひし形の畳石が並びます。
奥深くはないはずなのに、奥行きを感じさせる不思議さがあります。

 

そして奥に進めば書院南庭に面する池泉回遊式の庭園があります。池のまわりに杉や紅葉が多く、中央に配された池を眺めながら、それぞれの方向にまったく違う趣を感じさせました。

 

同じ空間でありながら、まったく別世界にも思える庭園は、まさに小宇宙を感じさせます。

戦国時代の衰退を経て、細川家により再興されたこの寺院には、古人による平和への願いと、静かな希望を感じさせられました。

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